生産の流れ
Flow
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冬毛から夏毛に生え変わる4月~6月、大型の 梳櫛(すきぐし)で、ウブ毛を梳きとります。 バリカンで刈るのでなく、外毛をはさみで切って、 できるだけ内側のウブ毛だけを梳きとるようにし ます。
長さ、色、細さ等で原毛を選別、 土砂や汚れ を取り除いていきます。 この選別作業は職人の手でしかできない経験のいる作業です。
脂や汚れを機械で洗浄します。 石鹸や洗剤で洗いお湯で濯ぎます。
洗いあがった原毛は もう一度選別されます。 汚れが残っている場合など きれいになるまで何度でも選毛・選別は繰り返されます。
選別の終わった原毛は、空気ダクトで和毛室 に送られ原料品質の均一化のため別ロットを合わせたり、次のカード工程で繊維の切断の減少させたり、飛散毛や、静電気の発生を最 小限にするためにオイルをスプレーされたりし ます。
ウブ毛と刺し毛を分けます。また小さな不純物もここで除去していきます。 ここでの精度が糸の品質を左右します。雲のような整毛が出来上がります。
整毛を染めます。 カシミヤ紡毛の場合は「バラ毛染め」と言って風合いを落とさないように、整毛された綿(わた)の状態で染色します。
カード(カーディング)では 染めあがった毛の繊 維の一本一本を分離して繊維をできるだけ平行に引き伸ばします。
(写真はスコッチフィーダー部)
カードウエブ(繊維の薄い、幅広い膜状のもの)を 幅を絞って帯状にして進行方向と直角の方向に折りたたんで繊維の混合・より高い均質化を図る途中工程。
カードウェブといわれる薄いシート状のものを、篠と呼ばれる粗糸の状態にしていき、巻き取ります。糸になる前の状態です。
巻き取られた篠を、細く撚りをかけて目的の太さに引き伸ばして「糸」を作っていきます。紡毛は主にミュール精紡機という大きな機械で撚糸され紡毛らしい柔らかく丸い糸となります。
出来上がった糸・単糸をコーンに巻き取ります。
単糸を撚って双糸にします。双糸にすることによって、糸が安定して強くなり編み地もきれいになります。
出来上がった糸は、設計された規格に合っているか、決められた細かい項目での検査が行われます。
カシミヤ100%の紡毛糸の完成です。