カシミヤについて
Cashmire
Cashmire
カシミヤについて
カシミヤは最高級の天然繊維と呼ばれ、カシミヤ山羊の産毛からでき ています。その繊維は細くて均一で美しい光沢があり、柔らかくて軽く て保温性に富みます。また独特のヌメリがあり 肌にやさしく特有の手 触り感があります。 さらに吸湿性に富み、汗を発散する作用に優れ ています。主にセーターやマフラー、コートそして肌着に使われ その 製品は希少性が高いので高級品として扱われます。
発祥
カシミヤはインド北部のカシミール地方で作られたカシミヤで作った ショールが、シルクロードを経てローマに届き、時の王に高く評価され そこからヨーロッパの上流階級に、極上の品として広く知られていくよ うになったといわれます。千年も前の出来事です。以来 カシミヤは ずっと「繊維の王様」、「繊維の宝石」などと呼ばれ、製品は世界中で 愛され続けています。
産地
世界で採れるカシミヤ原料の7割が中国産です。 そして あとの2割 が外モンゴル産、残りの1割がイラン、インド、アフガニスタン産などで す。そして中国産のうちの7割、すなわち世界のほぼ半分の量が内モンゴル産のカシミヤとなります。そして、内モンゴル産のカシミヤ原毛のグレード、カシミヤ原料の良し悪しは、その繊維の太さ、長さ、白さで決められます。太さは約13.5マイクロンから19マイクロ ンまであり、細ければ細いほど品質がいいといわれます。長さではその平均繊維長が32mm以上のもの が重宝されます。 最後に色ですが、ホワイト、ライトグレー、ブラウン の順で上質とされます。 薄い色や明るい色に染める時には、ベース が白くないときれいに染まらないからですね。ちなみにヨーロッパでは カシミヤをよく知っている人ほど明るいきれいな色を選ぶと言われてい ます。
カシミヤ山羊の飼育について
カシミヤ山羊は牧民一世帯当たり平均200~300頭の単位で飼育され ています。一頭から大きい山羊で300~400gm程度、小さい山羊で150 ~200gm程度の原毛がとれます。 最近まで一部の牧民の間では大 きい山羊の方が一回の収穫量が多くていいということで交配で山羊の 大型化を進めてきたのですが、大きくなると同時に毛が太くなることが 分かりました。採れる量は多いけど毛の価値が下がってしまい慌てて、 今度は山羊の小型化を進めているという笑えない話もあります。カシミヤ山羊の毛についてですが 、カシミヤ山羊は外側に覆う太い刺し毛(外毛)と内側に密生するウブ毛 (内毛)が共生し混在しています。 衣料用原料として使用するのはウブ毛(内毛)のみです。原毛の採取は羊毛のようにバリカンではなく、金 属製の熊手に似た独特の型をした採毛器で梳いてとります。中国内モンゴル地区には、夏の日中は30度、冬には零下20度と温度差が50度前後にもなるため、良質なカシミヤ原毛が豊富にとれる産地がたくさんあります。